驚きがいっぱい ! フィンランド児童文学を映画化

2018.5.29

© Zodiak Finland Oy 2014. All rights reserved .

「オンネリとアンネリのおうち」
6月9日からYEBISU GARDEN CINEMA ほか 地方順次公開
7月14日から横浜ジャック&ベティで公開
配給:アットエンタテインメント 2014年 フィンランド映画
監督・脚本:サーラ・カンテル
原作:マリヤッタ・クレンニエミ(福音館書店刊)
アーヴァ・メリカント(オンネリ、黒髪の女の子) リリャ・レフト(アンネリ、金髪の女の子) エイヤ・アフヴォ(バラの木夫人)

本作はフィンランドの児童文学を映画化した、驚きと不思議がいっぱいの作品です。

物語

仲良しのオンネリとアンネリは、バラ通りで封筒を拾います。「正直者にあげます」と書かれた封筒にはお金が入っていました。お巡りさんに届けると、「正直だね」と褒められ、二人のものになりました。二人はバラの木夫人から新築のおうちを買います。「おうちのサイズを間違えて子供しか入れないんだよ」と老婦人。二人は水色の素敵なおうちで暮らすようになりました。オンネリは9人きょうだいの真ん中で、アンネリは離婚したおとうさんとおかあさんの間を行ったり来たり。二人の両親は自分たちがいなくても気づきません。
気難しそうなお隣さんや、魔法が使えるらしいご近所のおばさん姉妹をお茶に招いて仲良しになります。二人の楽しみは屋台のアイスクリーム屋さんからアイスクリームを買うこと。しかしアイスクリーム屋さんのおばあさん(祖母)がギャンブル依存症で売上金を巻き上げていきます。おばあさんの楽しみを奪えない、優しいアイスクリーム屋さんです。

以下、ネタバレあり。オチを知っても本作の面白さを損なうわけではありませんが、重層的な内容をお伝えするには触れざるを得ません。ご理解ください。

ある日、お隣さんに泥棒が入り、豚の貯金箱を盗まれてしまいます。お巡りさんが捜査、犯人はなんとアイスクリーム屋さんでした。それがきっかけで、お巡りさんとお隣さんは結婚。新婚夫婦にバラの木夫人が「新しく建てたおうちだけど、一人で暮らすには広すぎるから差し上げるわ」。アイスクリーム屋さんのおばあさんは、ギャンブルに飽きたのか、お金を無心することもなくなり、みんな幸せになりました。

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それにしても謎の多い映画です。
バラの木夫人(神でしょうか)はなぜ正直者に家を与えるのでしょうか。家は幸せの象徴なのでしょう。お人好しでノーと言えないアイスクリーム屋さんを泥棒にしたのは、善悪の二面性を表現しているのかもしれません。祖母がギャンブル依存症であるのが泥棒の原因なのに、祖母は罰せられないのも意味がありそうです(神に試された?)。
オンネリとアンネリの両親は子供に目を向けるようになったのでしょか。ここにも本作の隠れたメッセージがありそうです。
このように、観る人によって様々な解釈ができる、大人の鑑賞に耐え得る児童映画です。観終わって、お子様と感想を話し合われるのも楽しい時間になるでしょう。

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映画「オンネリとアンネリのおうち」公式サイト
北欧から届いた、ちょっぴりおませな女の子たちの、とってもキュートな独立宣言!2018年6月9日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次公開

:伊藤 孝

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