~80年代青春映画を彷彿! こじらせギャルの輝ける日々に爆笑と感動必至です~

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スウィート17モンスター

配給 カルチャヴィル
公開 2017年4月22日 ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか公開
原題 THE EDGE OF SEVENTEEN  2016年 アメリカ 104分

米国ローリングストーン誌が選ぶ2016年ベストムービー20の17位に選出され、気になっていた作品の待ちに待った日本公開です。
本作は青春映画の紛れもない傑作と断言できます。
わが国の青春映画は、コミックを原作にした、いわゆるキラキラ映画と呼ばれるものが毎月のように公開されていますが、どれを観ても同じ俳優(アイドル)、似たような話しで、最近ではさすがに飽きてしまい、観ることをスルーすることが多くなってきました。
しかし本作は、監督のケリー・フレモン・クレイグの脚本(コミック原作ではなく、オリジナル脚本)が良くできていて、どのシーンも輝きに満ちています。

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話はいたってシンプル。捻くれ者のヒロインは友達がいない。ただ一人の親友は、大嫌いな兄とラブラブになり、思わず「絶交よ」と口走ってしまう。そして軽薄な行動が自分の首を絞めていることに気づくのです。
本作が優れているのは、兄ダリアンと親友クリスタのカップルを主人公にするのではなく、兄と親友の恋愛をヒステリックに反対するネイディーンを主人公にしたことで作品の視野が広がりました。ネイディーンが憎まれ口を叩きながらも相談できる教師(ウッデイ・ハレルソン好演)と、母子家庭を支える母(キーラ・セジウィック)の心を傷つけることで、ネイディーン自身も傷ついてしまう、というように、周囲の人々の描写が豊かで、捻くれたネイディーンが次第に変わっていきます。なかでも教師の包容力は感動もので、「私のことが嫌いでしょ」というネイディーンに、「君は私のいちばんお気に入りの生徒だ」というところは思わずウルウルです。
こじらせギャルを憎めないキャラクターで演じたヘイリー・スタインフェルドは、本作で一躍注目されています。

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本作のワクワク感は、「初体験リッジモンド・ハイ」や、ジョン・ヒューズの「すてきな片想い」「ブレックファスト・クラブ」に胸をときめかせて観た80年代青春映画を彷彿とさせます。ハリウッドもわが国同様、コミック(DCやマーヴェル)の映画化が盛んですが、青春映画と西部劇はあまり作られていません。80年代青春映画の名匠ジョン・ヒューズの不在と、かつてのモリー・リングウォルドのような内面にパッションを秘めたヒロインが少ないことです。あれから30年、ようやくハリウッド青春映画は、ヘイリー・スタインフェルドという逸材を得て、珠玉の青春映画を誕生させたのです。

映画・「スウィート17モンスター」公式サイト

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