出産・育児後の再就職は難しい?自分に合った働き方を考える

2017.12.30  Blanchechou編集部
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出産後も仕事を続ける女性は年々増えてきていますが、それでも出産を機に仕事を辞める女性は5割ほどいます。また、職場復帰しても育児と仕事の両立が難しかったり、今までと同じように男の人に交じってバリバリ働けない、職場の理解がない、同僚たちからの気遣いが逆に自分を苦しめる、という悩みで退職してしまうことも。

出産後退職した女性も、経済的な理由や、やっぱり外で働きたい、と就職活動を再開する方も多いかと思います。でも、一度退職してしまった女性たちが再就職を考える場合、とても大きな問題が待っています。

ここでは、なぜ再就職が難しいのか、再就職しやすい人の共通点、再就職するにはどうしたら? ということを中心に書いてみます。

出産後、退職した理由は?

内閣府の調査によると、正社員の女性の場合、退職理由は「家事・育児に専念するため自発的に」(29.0%)「仕事は続けたかったが、両立が難しかった」(25.2%)「解雇された、解雇勧奨された」(15.7%)の順になっています。非正規雇用の女性の場合も理由の上位3つは正社員と同じですが、「家事・育児に専念するため自発的に」が特に多く41.2%なります。

上記の「仕事は続けたかったが、両立が難しかった」理由としては、正社員では「勤務時間があいそうもない」(56.6%)が最も多く、「自分の体力がもたなそう」(39.6%)、「職場に両立を支援する雰囲気がない」(34.0%)となります。非正規雇用では、「勤務時間があいそうもない」(37.9%)、「つわりや産後の不調など妊娠・出産にともなう体調不良のため」(34.8%)、「自分の体力がもたなそうだった」(30.3%)となっています。

ちなみに筆者は非正規雇用(派遣社員)でした。育児休暇を取得したものの、復帰できる職場がなかったため、結果として退職となりました。その後、別の会社の契約社員になりました。

出産後退職した女性の就職活動は難しい?

では、いざ働こう、就職活動を再開しよう、といった時に、どんな問題が待っているのでしょう。よくある問題としては、以下が挙げられます。

1.入園できる保育園がみつからない

これはよくニュースでも取り上げられていますね。保育園の入園基準は基本的に点数制になっています。両親がフルタイムなら〇点、育児休暇取得中なら〇点、祖父母が元気で近くに住んでいるなら-〇点、等。合計点が高いほど保育園に入りやすくなります(ここでいう保育園は認可保育園です)。つまり現在仕事をしていない女性は点数が低いため、不利になるのです。でも子供の預け先を確保しないと、就職活動も仕事もできないという悪循環に……。

2.子供の病気等で急に仕事を休む場合があるので、敬遠されがち

子供は思った以上に熱を出します。特に小さければ小さいほど、保育園からの呼び出しは多いです。筆者の子供は1歳から2か月ほど保育園に通っていたことがあるのですが、しょっちゅう熱を出し、2か月のうち半分も通えませんでした。そのため、急に休んだ場合に家族の誰かが対応できるかどうか、シフトの変更が可能な職場でないと、採用を渋られる場合があります。

3.仕事のブランクが長い

仕事から離れていた期間が長いと、やはりスキルや仕事感覚が鈍りがちです。そのためちゃんと責任を持って仕事ができるのか、他の社員たちとうまく人間関係が築けるのか心配する企業は多いようです。

再就職がしやすい人はどんな人?

それでも仕事をしている女性はたくさんいます。どんなタイプの人が就職しやすいのでしょうか。まずは上記の1~3を解決している人になります。

1.子供の預け先を確保している

仕事より先に、まず預け先をみつける方が就職活動には有利です。とはいえ保育園探しは難しく、先述のようになかなかうまくいかないことも多いです。認可保育園以外にも無認可保育園や託児所付きの職場等もありますが、空きがなかったり、数自体が少なかったりします。そのため、子供が幼稚園に上がってから、小学生になってから働き始める方も多いです。

2.子供の体調不良や保育園からの呼び出しに対応できる

子供が急に熱を出したり、何かあったときに自分の代わりに対応してくれる人がいるのかどうか。そのため、家族、特に旦那さんの協力や理解が必要になります。旦那さんが無理ならそれぞれの両親が対応できるのか。でもそれぞれの生活もありますし、遠隔地に住んでいたら難しいですね。

自治体等で行っている子育てサポート等を検討するのもいいかもしれません。これは子育てのサポートを受けたい人、サポートをしたい人があらかじめ登録しておき、必要な時に子育て支援を行うというシステムです。また、病気の子供もみてくれる病児保育をしている保育園もあります。

3.ブランクは短め

上記の1、2がクリアでき、雇用形態を問わず早めに就職活動を始めた方になります。

4.出産前の仕事が専門職だった

例えば看護師や薬剤師、保育士などは年齢に関係なく求人が多いです。筆者も就職活動をするにあたり、なんで学生時代にこれらの仕事を選ばなかったんだろう、と思ったくらいです。また、手に職を持っている、専門的な知識を持っている方は、ブランクがあっても採用されやすいです。

5.雇用形態や待遇、仕事内容にこだわりすぎない

先述のように、小さな子供がいて勤務時間に限りもあり、数年ブランクがありますから、妊娠前と同じような待遇や仕事内容、給料で働けるとも限りません。特に大手企業で働いていたり、キャリアを積まれていた方が陥りがちですが、給与、仕事内容、雇用形態にこだわり過ぎないほうが、仕事は見つかりやすくなります。働く理由が経済的なものか、社会とつながっていたいからなのか、キャリアを中断させたくないからなのか、人それぞれですが、いろいろな視点から職探しをすることが大切です。

下記は以前ブランシュシュで開催したママ座談会です。出産を機に退職した方、別の職場で働いている方、育児休暇中の女性たちに集まっていただきました。皆さんどんなことを考えているのか良く分かって面白いですよ。

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どうすれば再就職しやすくなる?

上記のように、なかなか思うようにいかない再就職ですが、それでも仕事をしている人はたくさんいます。上記のように、再就職にむけての環境を整えれば、仕事をすることは可能です。

パート、契約社員、派遣社員という働き方を考えてみる

金銭面や社会保障の安定を考えて、正社員がいい! という気持ちは良く分かります。ですがブランクがあり、小さな子供がいて、お迎えに間に合うように帰宅したくて、時々休む、となると正社員は狭き門となります。

収入的には正社員より少なくなってしまいますが、パートや契約社員、派遣社員といった働き方の方が、仕事が早くみつかる場合があります。ある程度の希望は聞いてくれると思いますので、就職情報サイト等でチェックをするといいでしょう。

正社員希望の場合、正社員登用制度を利用する。または紹介予定派遣で働く

それでも正社員になりたい! というかたは、会社の正社員登用制度、または紹介予定派遣を視野に入れてみてください。

正社員登用制度は、非正規雇用の方を正規雇用にする制度です。ただしどこの企業でもその制度を採用しているわけではありません。企業によってはある程度勤務すれば正社員に登用してくれるところもありますが、厳しい基準を設けているところもあります。面接の際に、しっかり確認してください。

紹介予定派遣は、まずは最長6か月間派遣社員として働き、その後双方が合意すれば直接雇用に切り替えてもらえる、という制度です。派遣社員と企業ともに採用のミスマッチを防ぐことができます。ただ、こちらも企業側の判断により不採用になってしまう場合もあります。逆に派遣社員本人から直接雇用を断ることも可能です。
ここで気を付けないといけないのは、派遣期間終了後、正社員に登用されると思っていたら契約社員だった、という場合があるということです。事前に雇用形態は何なのか、十分な確認が必要です。筆者は以前就職情報サイトで派遣期間終了後パートに直接雇用、という求人を見たことがあります。

どちらの場合にも、「仕事ができる」「お客様や同僚とのコミュニケーションが上手」「人として信用できる」という人のほうが、正社員になるチャンスを得やすくなります。日頃から誠意を持って働くことが大切です。

公共職業訓練でスキルアップをする

求職中であれば、国や都道府県、独立行政法人などが実施している公共職業訓練が無料で受けられます。希望する仕事につくために必要なスキルや知識を身につけることができます。受講するには、まずハローワークへ行って求職申込をし、相談を受ける必要があります。ハローワークを通じて受講申し込みができます。

居住地によって違いはありますが、パソコン基礎、介護、機械、電気・電子系、居住系、工作、医療事務、総務・労務など幅広い分野のコースが用意されています。選考がありますので、必ずしも希望するものが受けられるとも限りません。

資格の取得をする、専門知識の勉強

上記の公共職業訓練はほぼ毎日の通学になりますので、小さな子供がいると預け先を確保できないと難しいかもしれません。そんな場合は、自宅でできる通信教育で資格取得をお勧めします。

個人的には、就職に直結するような資格が良いと思うのですが、その資格を持っているというだけで就職が決まるようなものは、なかなかないと思います。今までの仕事とは違う分野で資格を取るのも良いですが、実務経験が必要だったりしますので、事前にチェックが必要ですね。なので、お勧めなのは、今までの仕事にプラスアルファになるものが良いかと思います。再就職をするのが目的なので、それが一番近道かな、と思います。

正直、子育てをしながら合間合間で勉強をするのはとても大変で、モチベーションを維持するのも一苦労かと思います。ですが、取得できた資格と、資格を取ったぞという達成感は今後の就職活動の励みになると思います。

また、今まで専門的なお仕事をしていた方は、ブランク期間中にその知識が古くならないよう、勉強しておくといいと思います。企業も採用しやすいですし、面接時にアピールもできます。

手に職を持っている場合は、在宅ワークを考えてみる

こちらは会社勤めとは違いますが、イラストが描ける、プログラミングができる、文章が書けるなど専門知識をお持ちの方は、在宅で仕事をするという方法もあります。

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自分にあった働き方を考えるのが大事

働かなくちゃ! と焦って仕事を始めてしまうと、後でこんなはずじゃなかった、と思うかもしれません。まずは「何のために」働くか、「働く際に何を重要視するか」をじっくり考えてみてください。家事と育児と仕事を両立させるのはとても大変です。でも自分に合った職場であれば、きっと長く働くこともできるでしょうし、育児も仕事もこなせるでしょう。

ハローワークや就職情報サイトなど、いろいろな媒体をうまく利用して、自分に合った方法で仕事を探してみてください。

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