「思うようにならない子育てにイライラする私」をなだめる呪文
今できなくてもいい!
「頭ごなしに叱ってはいけないことはわかっているけど、冷静に話しても聞かないし、だんだん腹が立ってきて…結局今日も怒鳴り散らしてしまった。そんな自分がいやでたまらない」
「つい叱りすぎて、寝顔を見ては後悔するけど、朝になると同じことの繰り返し…」
とても多いご相談です。
そんなときは、「どうしたら言うことを聞いてくれるんだろう」という思考回路をいったんOFFにしましょう。
子どもは親の「言うこと」は聞きません。
指図や命令に従わない(人の言いなりにならない)ことにこだわるのは、自立しようとする子どもの素晴らしい姿です。
あなたがわが子と一生懸命向き合ってきたからこそ、ちゃんと「自分を思い通りにコントロールしようとする外からの圧力に抵抗を感じ、自分の気持ちを大切にするために意思表示をして、圧力と闘う力(理不尽な社会を生き抜く力)」がついてきたのです。
幼い心が日々成長している。そして、その成長を支え育んだのは誰でもない「あなた」です。自分に花丸!
良質な食事、早寝早起きなど、親が「するべき」と指導されることはたくさんあって、「そのようにしなければ」とか「そのようにできないと私は母親失格」とか思い込んでしまうと、つい「無理強い」になってバトルに発展しやすく、しんどいことになります。
たとえば「そこそこよい食事」を準備するのは親の責任ですが、それを食べるかどうかは子どもが決めること。
「どうしたら食べてくれるの」といろいろ言ったりしたりするより、「私はするべきことをした」と割り切って、あとは子どもに任せ、リラックスするほうが大抵うまくいきます。
子どもは、親が「そこそこよい食事」を楽しそうに食べる姿を見たり、そのとき食べないと後でおなかがすいて困ることを何度も経験したりするうちに「いずれ」ちゃんと食べるようになります。
「今」ちゃんと食べさせなければと、必死になって親子ともに心がつらくなってしまうより、子どもの生きる力を信じて「待つ」ほうがずっといい!
子どもは親の「言うこと」は聞きませんが、親が「すること」を見て生き方を学びます。
あなたが自分を信じ、子どもを信じて向き合えば、子どもも自分を信じてチャレンジする生き方を、自分の力で選んでいきます。
「今、できなくてもいい」「それでも、私はダメじゃない」
おまじないの言葉みたいに、繰り返しつぶやいてみてください。
手の甲の親指の根元あたりを、反対の手の指でトントンと軽くタッチしながら言うのも効果的です。