幼年期の子育て時代を一緒に戦い抜いた戦友――ママ友との人間関係


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「人間関係」をテーマに開催したママ座談会。
第2回はママ友との関係についてお話しいただきました。

プロフィール

今回は主に小学生のお子さんがいる方々に集まっていただきました。

ユキさん(写真右)
元添乗員で結婚を機に退職、現在PTA役員。結婚後ヘルパーの資格を取り、介護職に従事したことも。
お子さん:小学生の男の子、女の子の兄妹。

セッキーさん(写真右から3人目)
元理系研究員。8年ほど前までは台湾に住んでいた。
お子さん:中学生と小学生の姉妹。

トモカさん(写真左)
前職は事務、結婚後退職。10年ほど専業主婦を続け、現在は陶器を扱う仕事のアルバイトを始めた。元PTA役員。
お子さん:小学生の姉妹。

ジュンコさん(写真左から2人目)
結婚後仕事をやめ、専業主婦を経験、その後大口のサロン“オアシスデラーナ”で働き始めた。仕事をしながら、PTA役員も。
お子さん:中学生の男の子、小学生の女の子の兄妹。

司会:小野寺 知恵さん(写真右から2人目)
プライベートサロン“Oasis de rana(オアシスデラーナ)”のオーナー。
子育てをしながらサロン経営をはじめ交流会、イベントなどの企画・進行、講演など多岐にわたり活躍中。

親子で初めての社会活動――幼稚園時代の不安

小野寺さん:ママ友のつながりはどうですか? 幼稚園時代と小学校時代と比較して、お子さんが大きくなってくるとその関係も変化してきませんか?

ジュンコさん:トモカさんはこの間ランチしてらっしゃいましたよね?

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トモカさん:その方は子どもの幼稚園が一緒だった友達で、小学校も同じの仲の良い方です。今思うと、幼稚園の年少の時はとにかく必死でした。ママ友の輪を作らなきゃ、知り合いを作らなきゃ、って。全部の集まりに顔出して、ひたすら輪の中にいて、そこで人間関係の基礎を作らないと3年間どうしたらいいかわからなくなるみたいな強迫観念でした。

小野寺さん:親子で孤立するのも嫌ですしね 。

トモカさん:だからとにかく自分の居場所を探していました。それでも、二人目の子の時には落ち着いてきて、今は自分の友達といえば、本当に仲のいい、気の合う人だけです。

小野寺さん:子どもが1~3歳ぐらいまでは“ママと子ども”という関係が家庭の中であって、そこからだんだん親子で外の社会に出ていきますよね。最初は広く浅く、いろんなつながりを模索しながら、社会生活においてのそれぞれの人間関係が始まっていくんですね。

ジュンコさん:まずいろいろなところに顔出すのも大事ですね。今幼稚園も年少さんから入ってらっしゃる方が多い中、年中さんからではママ友の輪の中に入れないんじゃないかという考えもありますね。

小野寺さん:じゃあ今は幼稚園は年少から入る人が多い?

一同:多いですね。

セッキーさん:うちは台湾にいたから、お姉ちゃんは台湾の幼稚園に行って、下の子も2歳半から預けて、日本に戻ってきてから下の子を近所の幼稚園に入れたんです。でもやっぱり途中から入るともうそこの輪ができてましたね。子どもの方はなんてことなかったみたいですけど…。

小野寺さん:子どもよりもママの方が大変ね。

セッキーさん:そう。ママ的には複雑でしたね。途中から入ってきたということで、周りは声かけてはくれるんですけど、そこから出来上がった輪にうまく入っていくのは大変でした。

小野寺さん:すでに人間関係が出来上がっているところに距離を縮めていくのは難しいですね。

変化するママ友と公園のあり方

ジュンコさん:うちも年中から入園だったんです。でも年少の時期に公園でたくさん遊んだり、スポーツセンターの教室に行ったりしていたので、その友達で幼稚園に一緒に上がった子がいっぱいいたから、割とやりやすかったかな。今思うと、子供が幼稚園に入る前の、公園で一緒に遊んでいたママ友は、戦友のような、深いつながりがあるように思います。うちは特に公園よく行っていたので、なおさらそう思うのかもしれません。

小野寺さん:子育て時代を戦ってきた戦友ですね(笑)。でも今は公園に行かないお母さんが多くないですか?

ジュンコさん:すごく多いみたいです。昔は公園に行って、そこでお友達を作るのが一般的でしたが、今は子育てサークルなどでお友達になってから、お友達と一緒に公園に行くというふうに変わってきているようです。

小野寺さん:それはどうしてでしょうね。一人で公園に行くには抵抗があるのでしょうか?

ユキさん:情報が多いですからね。テレビなどで“公園デビュー”という言葉を、行く前から聞いてるから不安ですよね。

子どもとともにママも成長――不安と悩みを乗り越えて

ユキさん:うちはお兄ちゃんと妹の兄妹で、お兄ちゃんは男の子だからとにかく体使わせなきゃ、っていう意識が強くあったんですけど、下の子は家でお絵かきしているのが好きだったので、あまり積極的に公園には行かなかったんです。でも今振り返ると、その影響でしょうか。下の子はちょっと人見知りなんです。もっと私がいろんな人と接していたら、子どもも外向的に育ったのかな、と正直思ったりします。

小野寺さん:子どもは順応が早いから、環境が変わればそれなりにやっていくのではないかしら。親の心配をよそに子どもは意外と平気だったなんてことも多くあるでしょうし。親の方も子育てを経験してくるとだんだんそういうことがわかってきて余裕が出てくるのではないでしょうか。それを積み重ねていく中でママも成長していくのでしょうね。

ジュンコさん:ちっちゃい時期って対子どもとの人間関係+ママ同士の人間関係も密で、その中でママ同士の関係を優先するあまり、子供との関係をおろそかにするのも良くないと、悩んだり迷ったりすることが多かったのかもしれません。今でも悩みはたくさんあるんですけどね。

トモカさん:子どもが成長すれば成長したなりの悩みがありますよね。

自分の育て方が本当に良かったのか、子どものためになったのか。
子どもが完全に巣立つまで、不安や悩みが尽きることはないのかもしれませんね。

次回は自分の親や気になる義理の両親との関係についてです。

【次回】「よくあんなことが言えたな!」子育てをしてみてわかる親の気持ち

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:Blanchechou編集部

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