心と体のコリをほぐして幸せに一歩アプローチ タイマッサージセラピスト橋本明子さん


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治らない肩こり、ひどすぎる腰痛、慢性的な頭痛……
その痛み、もしかすると体だけではない心の“コリ”かもしれません。

そんな心の痛みも和らげたいと、タイマッサージセラピストとして活動を開始した橋本さん。
彼女はリアライズYOKOHAMAの代表としても活躍しています。
女性のための護身術『WEN-DO』の講師・普及活動に務めるほか、障がい児・子どもを対象とした性教育プログラム活動、子どもの虐待防止活動、講演会などを行っています。
ご自身の被性的虐待経験から、同じような経験をしている被害者を救うため、また同じような被害が繰り返されないようにと、意欲的に取り組んでいます。

▼橋本さんの以前の記事はこちら

いざという時、あなたは自分を守る術(すべ)を持っていますか?自分で自分を大切にできていますか?女性の様々な生き方を紹介する本コラム、第14回は「リアライズYOKOHAMA」で代表を務める橋本明子さんにお話を伺いました。橋本さんは、女性のための護身術『WEN-DO...

心のコリが体のコリに

2人ヨガとも呼ばれているタイマッサージ

橋本さんがタイマッサージをはじめたのはご自身の膝の痛みがきっかけでした。
さまざまな治療を試したものの治らない中、もっとも早く治ったのがタイ古式マッサージだったそう。
たった2日で痛みが和らいだことから興味を持ち、資格を取るまでにいたったのだとか。

橋本さんの場合は引越しなどの要因が重なり引き起こされた症状でしたが、実は虐待やDVの被害経験のある方が、慢性的な体の痛みに悩まされていることが多い現状があると言います。

子どもの虐待が明るみに出ないことが多いのは、「誰にも言えない」という状況が家庭の中でできあがっていることが原因のひとつです。
子どもへの虐待が家族から隠されてしまう、または親がパートナーからのDV被害者である場合もあります。
そうなってしまうと子どもは社会的に隔離されてしまいます。
誰にも相談できない、相談してはいけない、家庭内でもそのようなルールになっているため、子どもはそれに従うしかなくなってしまうのです。

そうした環境で育つと、自然と肩を丸めて下を向きがちな姿勢になってきます。
あるいは緊張で体がこわばり、そのままになってしまい痛みを引き起こす原因となります。

傷が癒えてきたあとは

橋本さんがご自身の経験を多くの人へ語るようになってから、相談を受ける機会も頻繁にありました。
一見傷が癒えたように見える方でも、心にはコリのように後遺症が残っているのです。
そんな親世代の方たちの気持ちをほぐしていくことで、子どもの健康にもつながると橋本さんは考えます。

「下ばかり向いてしまいがちですが、別の方向もあるよ、ということを伝えたいと思っています。
何らかの生きづらさを感じる方が、体だけでもほぐして少しでも軽くなってもらえたらと考えています。
体の痛みやコリが和らぐと、言いたいことが言えない方が、もしくは言いたいことがあるんだけど自分では気づいていない方が、言える第一ステップになると思うんです。
体を癒すだけでも、心まで癒されることを伝えていきたいです。」

実際のマッサージの流れ

①まずは足湯でリラックス。お好きなアロマを選んで香りを楽しめます。

②次に温めた「バスティ」を背中に貼り、横になります。
バスティとは体を温めるなどの効果があり、インド伝統療法アーユルヴェーダで行われるものの一つです。

③仰向けになり、足先から腰、手、肩、首など、それぞれほぐしていきます。

④次に横向きでの施術です。左右両側行います。

⑤続いてうつ伏せでさらに肩や腰、足裏をほぐしていきます。

足裏のもみほぐし

ふくらはぎと肩のもみほぐし

腰のもみほぐし

⑥最後にストレッチで体を伸ばし、香油を塗ってケアをします。

⑦希望者はお食事やカウンセリングを受けることもできます。

施術時間は足湯込みで基本90分ですが、ご希望に応じて調整します。
長年治らない体の痛みを抱えている、なんとなく生きるのが苦しいと思う方はぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。

:込宮詩織

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