ブランシュシュの大きなテーマは、女性の「転機」。
結婚や出産、キャリアチェンジなど、今を生きる女性たちには、様々な転機が訪れます。
自然に自由にわがままに自分の人生を選び、生きるための知恵やヒント、そして気づきが得られるように、様々なジャンルで活躍し、輝いている女性にお話をお聴きします。
このコーナーでは、世界的タンゴ歌手の冴木杏奈さんにお話を伺いました。
ご自身が企画主演される来年1月からの公演「Anita Inner World Evoluthion
番外編」を中心に、自分自身の可能性を信じること、人は変われるということなど、時に笑い、時に涙ありの刺激的な杏奈ワールドをお届けいたします!
Vol.1「出会い」では、医学博士の先生との出会いよって得た変化へのきっかけを、そしてVol.2「転機」では尊敬する先生の言葉と共に、苦しかった日々に杏奈さんがどのように向かい合い、変化をしていったのかをご紹介して参ります。そして「歌」に対する想いなども教えていただきました。
「心が幸せじゃないと、真実(ほんとう)の歌は歌えないんだよ」
心にぐっとくる言葉ですね。
医学博士の先生から言われた、私の転機となった言葉です。
「心が幸せじゃないと、真実(ほんとう)の歌は歌えない」
その言葉を聞いた時、「私は今、幸せじゃないな~」って思いました。
だから、幸せになりたいと心から思いました。
幸せになりたい。強くなりたい。
この位のことで、躓いて転んで、痛がったり苦しんだりしている場合じゃないって。
また先生は、こうもおっしゃいました。
「本当は、何がやりたいんですか?」
そう聞いた瞬間に出た言葉は、ただ「歌いたい」でした。
同時に、そんなことをちゃんと聞いてくれた人はこれまでいなかったことに気づきました。
何かをしたいなんて想いは、すでに燃え尽きてしまっていて自分の中には残っていないと思っていたんです。
でも、自分が発した言葉を自分の耳で聞きながら、本当の想いに気付きました。
「私は歌が歌いたいです」
そしたら先生が「では、歌ったらいいじゃないですか」って言ってくださったんです。
あの温かい言葉は忘れられませんね。もう1度、命を与えてもらったようでした。
「そうか!また歌えばいいんだ」
そう思った途端、胸の中に温かいものが流れ出てきました。
そして、よし頑張ってみよう、もう1度やり直してみようと、今までにはない勇気が湧いてきたんです。
「『本当』と付けると自分の心がよく分かりますよ」
「歌う」ことが、杏奈さんの本当の想いだったんですね。
私は長女なんですね。
よく「長女なんだからしっかりしなさい」って言われて育ちました。
だから、苦しいことがあってもそれを外に、他人に見せることが出来ませんでした。
本当はとっても苦しいのに、外ばかり繕って、強い自分を演じていたように思います。
いつしかそれは、張り子の虎のように中身が空っぽとなり、外側だけを繕う人生になっていたのかもしれません。
自分は何を目指して生きてきたのだろうか? こんな人生では無かったはず。
大きな人になりたい。人を包み込める人になりたい。歌で人を癒したい。
そんな風に思っていたはずなのに、中身が空っぽでどうする?
それでは本物とは言えないのではないか?
「本当に幸せですか?」
「本当の人生ですか?」
「本当の喜び」
「本当の幸せ」
医学博士の先生に「本当」という言葉を付けると自分の心がよく分かりますよ。と、言われたことがあります。
確かにそうだと思いました。
「本当に幸せか?」って聞かれたら、そうじゃなかった。
苦しいって思っていたけど、「本当に苦しいですか?」って聞かれたら、本当に苦しかった。
でも、その苦しさを認めるのも嫌だった。
そうじゃないんですよね。
自分の弱点を知ることは、とても大切なことなんです。
人間は誰にだって色々な欠点や至らないことがあります。それを見たくないと蓋をするのではなくて、弱さや欠点を認めると、心が楽になり、その先の人生がより良く変わっていくんです。
私も実際そうでした。
そこから、色んなことのタイミングが良くなっていったんです。
海外でのコンサートという大きなチャレンジを与えてもらうことで、人間として少しずつ大きく、少しずつ強く、精神的にタフになっていきました。
海外公演は大変なんですよ。でも、どんなに悪辣な環境であっても、最高の自分を見せたいですよね。もう祈るしかない、頼るのは自分自身しかいない状態に何度も立たされました。
そういった状況の中で精一杯を尽くすと、その先には、それまで苦手だったことが苦手じゃなくなったり、自分にはできないと思っていたことができるようになったりする経験がどんどん重なっていったんです。
不可能を可能にしてくれる存在、無から有を生み出す存在というのは、自分の中に本当にあるのかもしれないと考えさせられる日々でした。
「無理やりにでも自分の心を+(プラス)にもっていくんです」
自分を信じることの大切さでしょうか。
よし頑張ろう!そう思うと、本当に色々なことがタイミング良くなっていくんです。
それと同時に自分自身がプラス思考になっていることに気づきました。
先ほどの先生から、「どんなに辛くても、無理やりにでも自分の心を+(プラス)にもっていくんですよ。それが大切なんです」と言われたことがあります。
人間って落ち込む時は早いですよね。あっという間に落ち込んでいけます。自分で深い穴を掘って、ズボッとその穴に収まって、「は~っ」てため息つきながら、さらに落ち込み続けることが、人間は得意だと思うんです。
悲劇のヒロイン願望っていうんでしょうか。そういうのは誰にでもあると思うんです。
過去の自分もそうでした。
落ち込んでいる自分は嫌いなのに、マイナスの感傷に浸っている自分もいる。
抜け出したいけど、抜け出せない。抜け出すのに、ものすごく時間がかかるんです。
でも、先生にお会いしたことと、色々な経験を経て、落ち込んでも立ち直りが早くなりました。
見えるものが変わってきたのかもしれません。
例えば、何かトラブルが起きた時、それまでは目が外に向かっていました。
あの時自分がこうしていれば、あの人がこう言ったからこうなったとか。
でも、そうじゃないんです。
全ては自分なんです。自分が何を思ったかを気づくことが大事なんです。
その瞬間に心が感じたことが、(+)プラスか(-)マイナスかで、その先の結果が違ってくるんですよ。
人間関係もそうですね。あの人がこう言ったからとか、人を責めたり、周りを責めたりするうちは本当に苦しいです。でも、自分を客観的に見られるようになると、相手に何かを期待するのではなく、まず自分だと思えるようになります。
人間関係でも物事でも何かを良くしたいと思うのなら、まず自分を変えることが必要なんです。
私もそう思えるようになって、全てが変わりました。海外で夢のような出会いがあったり、応援してくださる沢山の方々との出会いがあったりと、本当にありがたいな〜と、今は感謝の心で一杯です。そして、そう思える自分が嬉しいです。
心からの想いは必ず人に伝わります。

人間は出会いによって変われるんです
杏奈さんの舞台を拝見すると、それが強く感じられます。
そんなこれまでの自分の経験や想いを全部込めたのが、2016年春に上演したオリジナルファンタジー「Inner World Evolution ~内世界の進化~」なんです 。
インナーワールドに迷い込んだ1人の少年。物語の中で、その少年の恋人は生きるか死ぬかの状態です。少年は、悲しみのあまり魂が抜けたようにインナーワールドに迷い込んできました。
女神アニータは、そんな少年に「あなたはどうしたいのか?」と問います。
少年に自分がどうしたいのか?自分の意思に気づかせたかったんです。そしてアニータはそのために色んなことをしていきます。
少年とその恋人が出会い、恋に落ちたのは、2人の想い、熱意、情熱があったからこそ。ならば、恋人の命が救われるという奇跡の扉を開けられるのは、やはり恋人達の想いでしかない。
神はその手助けをするだけ。互いの絆で奇跡の扉を開けるという決断があって、初めて神は手を貸せるのだということを伝えたくて、この作品を作りました。
人間は、出会いによって変わることができる。それを伝えたかったんです。
私自身、どこにも持って行きようがない感情を抱えたままのあの苦しかった日々を覚えています。だからこそ、今、本当に幸せだと思えるんです。
「これでも幸せよね」、「人と比べてもキリがない」、「今、自分がこうしているのはありがたい方よね」。そんな風に、自分に無理やり言い聞かせていた人生がありました。
今は違います。本当に心から幸せだと思えます。
自分の中に可能性はある。外ではなくて自分の中にあるんです。
そして、人は変わることができるということ。
それらを全て込めた、「Inner Worldシリーズ」です。
「書いたらいいじゃないですか」
「Anita Inner World Evolution 番外編」 益々観たくなりました!
ありがとうございます! 嬉しいです!
昔のことですが、「歌詞も書けないの?」と言われたこともあるんですよ。
その時は、やっぱり傷つきましたね。
そう言われても、書けないものは仕方ないよな~なんて思ったりもしました。
でも、医学博士の先生が「書いたらいいじゃないですか」って言ってくださったんです。
先生の言葉は本当に不思議です。軽い一言なのですが、心を根こそぎ掘り起こしてくれるんです。こういう人になりたいなって思いますね。何気ない一言で、人を変えていけるような人間に一生かけてでもなりたいと思います。
「書いたらいいじゃないですか」
書いてみようと思いました。まず、海外の楽曲の訳詞から始めたんです。
なるべくオリジナルの形を変えず、日本人に伝わりやすいように作詞していきました。そういうところから挑戦して、そして、初めて自分で書き下ろしたのが「出逢い~一期一会」という曲の歌詞でした。
一期一会の出会い。
それから、自分が与えてもらった幸せ、勇気や希望。
「大丈夫、絶対変われるから」、「人間の中には可能性があるから」
そういう想いを伝えたくて、また人生の応援歌になるといいなと思って書かせていただいています。
杏奈さんの曲には、魂が感じられます。
ありがとうございます。そう言っていただけると、何より嬉しいです。
巧く歌うという技術も大切です。でもそれ以上に、どんな想いを持って、何を伝えたいのか、何を伝えんとして歌うのかが一番大切だと思っています。
自分にとって「歌う」ということは、技術を超えた、「想い」なんです。
ブランシュシュ読者限定!
冴木杏奈企画・主演オリジナルファンタジー「インナーワールドエボリューション ~内世界の進化~」
完全収録版DVD(12月7日一般発売開始)の先行予約受付中!

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※「ブランシュシュで知りました」とお書き添え下さい
プレゼント第2弾!
シングルCD「DESTINO~運命~」抽選で5名様にプレゼント
シングルCD「DESTINO~運命~」(デスティーノ~運命~)
オリコンチャートデイリー4位の快挙!
冴木杏奈作詞のオリジナル2曲:「DESTINO~運命~」、「歌いましょう」と それぞれのカラオケの全4曲

応募方法
12月5日までにeメールまたはFAXをお送りください。
お名前、住所、連絡先(必須)を明記し、年齢、ウェブマガジンBlanchechou(ブランシュシュ)を知ったきっかけ、感想、冴木杏奈さんへ応援メッセージなどをお願いいたします。
当選は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
連絡先
e-mail:info@earth-y.co.jp
FAX:045-710-0304
Information
冴木杏奈
北海道 旭川市生まれ。1987年「ミスさっぽろ」をきっかけに、タンゴ歌手としてデビュー。
実力を認められ、アルゼンチンでのレコーディング、数々のメディアに出演。日本ではオルケスタデルソルのソロボーカリストとしても活躍。
『 ニューズウィーク』日本版にて「世界が尊敬する日本人100人」に選出。ラファルダ・タンゴフェスティバルでは外国人として初となる「タンゴに貢献した20人」を受賞するなど、国内外で活躍の場を広げている。
※冴木杏奈オフィシャルサイトより
「Anita Inner World Evolution 番外編」
東京公演 2017年1月19日(木)~29日(日)
会場:CBGK シブゲキ!!
広島公演 2017年2月1日(水)~3日(金)
会場:広島市東区民文化センター
横浜公演 2017年2月6日(月)~7日(火)
会場:県民共済みらいホール
プロモーションビデオ(YouTube)
DESTINO~運命~
逆光
歌いましょう
活きる
明日の愛
FMラジオ番組「杏奈カフェ♪♪」(全国90局でオンエア)
サイマルラジオ(インターネットラジオ)なので、インターネット環境のある所なら、
全国、世界中、どこからでも、PCやスマホで聴くことができます。
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火曜 / PM8:00:むさしのFM(むさしのFMのHP右上の「サイマルラジオ」をクリック)
「冴木杏奈オフィシャルサイト」 の「Radio」のページから、オンエア時間に、オンエア局名の下の[Listen]をクリックするだけで、すぐにお聴きいただけます。