みなさんこんにちは。
Grant,LLC代表の橋川由利です。
今回は企業で12年働いてきた経験と心理カウンセラー養成講座や周りの方から相談やお話を伺う中で多いと感じるお話。
『パワハラ』についてお伝えします。
まず、パワーハラスメントとは厚生労働省の定義で
「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える、職場環境を悪化させる行為」とされています。
①身体的な攻撃
→叩く、殴る、蹴るなどの暴行を受ける。
丸めたポスターで頭を叩く。
②精神的な攻撃
→同僚の目の前で叱責される。他の職員を宛先に含めてメールで罵倒される。必要以上に長時間にわたり、繰り返し執拗に叱る。
③人間関係からの切り離し
→1人だけ別室に席をうつされる。強制的に自宅待機を命じられる。送別会に出席させない。
④過大な要求
→新人で仕事のやり方もわからないのに、他の人の仕事まで押しつけられて、同僚は、皆先に帰ってしまった。
⑤過少な要求
→運転手なのに営業所の草むしりだけを命じられる。事務職なのに倉庫業務だけを命じられる。
⑥個の侵害
→交際相手について執拗に問われる。妻に対する悪口を言われる。
(厚生労働省 あかるい職場応援団)
【パワーハラスメントケース】
Aさん 勤続8年、総務5年勤務
Bさん 勤続3年、1ヶ月前に営業職から総務に異動
Cさん 新入社員、2週間前に入社
Aさん:「Bさん、集計データのここの数字が合っていないよね。」
Bさん:「え?確認したのですが、どこに間違いがありますか?」
Aさん:「ここの数字どうやったらこの結果になるの?この間も、確認方法を教えたよね?Cさんと同じように教えているのにどうしてできないの?」
Bさん:「すみません。すぐに直します。」
異動当初からAさんはBさんに丁寧に仕事を教えています。
しかし、PC操作は早いもののBさんは正確に仕事をこなすことができません。
Bさんは何度も手直しを行うため、Aさんの業務量が減ることがありません。
最近Aさんは、Bさんに何度も教えるができないと周囲に漏らし始めます。
このことで、職場ではBさんは仕事を教えてもできない人というレッテルを張られてしまいます。
一方BさんはAさんに毎日叱られ、仕事を定時に終えることもできず、心身ともに疲弊し会社でも暗い表情を見せるようになります。最近同僚に、Aさんに毎日叱られていると漏らし始めます。Bさんは営業職時代の成績はTOP3に入るほどでした。Bさんの営業時代の仕事状況を知る周囲は「それ、パワハラじゃん。訴えた方がいいよ。」とアドバイスします。
Bさんは訴えたいとも思うものの、訴えると仕事に来づらくなるという思いで社内相談窓口はあっても相談できずにうつ状態になっています。
まず、ここでの問題
- 会社が社員の適正にそぐわない配属を行っている。
- Aさんが部下のタイプに沿った教育を行う為のスキル不足。
- Aさんは指導とパワハラの違いが不明瞭。
- Bさんの事務業務に対するスキル不足。
- Bさんの表情・行動からストレス状態にあることを無視している。
- 脆弱なチーム力。
以上が考えられます。
この事例を最新の行動心理学や人間性中心主義などをベースにしたプログラムBehavior Typeで見てみます。
Behavior Typeには4つのタイプがあります。
- ラビット(R) 賞賛欲求 明るく楽しくハッピーな楽天家
- ウルフ (W) 達成欲求 ちょっと怖いが頼れる実務家
- シープ (S) 受容欲求 癒し系で好かれる八方美人
- タートル(T) 安全欲求 冷静で石橋を叩いて渡る堅実派
各10問の設問に回答し4つのタイプそれぞれの行動の活性化を見ていきます。
AさんはRWST-8763
BさんはTSWR-7542
1.自分と相手の行動の活性度をチェックし相性を確認することができます。
2.自分にも相手にもストレス状態の高低によってタイプによる機嫌があることを理解します。機嫌の状態を理解することで、機嫌の取り方が分かります。
3.タイプによる好きな態度、嫌いな態度を理解します。
相手が好む態度で接していきます。
4.タイプに合わせて相手の得意な内容で接します。
自分と相手を理解する。人間を理解していくと人付き合いが楽になります。そして、円滑なコミュニケーションを築くことができます。
今回のケースは、数字や細かい事が苦手だが、社交的なラビットタイプと考えられるBさん。タートルが活性化されているとデータを扱う業務に向くと考えられるものの活性度が低い状態にあると推測されます。
AさんはBさんに対し、パフォーマンスを考えた業務の進め方をテーマに賞賛欲求を満たす態度で接するとBさんと円滑なコミュニケーションを取ることが出来ます。
また、Aさんは細かい作業を正確に遂行できるタートルタイプの可能性が高いです。口調が強くなってきているところからストレス状態にあると考えられます。ストレスの根源は適正な配属がなされていない社内の環境と真逆のラビットタイプのBさんとの人間関係。さらに仕事量の偏りにあります。
もしも、人事担当が社員のタイプを理解し配属出来ていれば、このようなケースを防ぐ事が出来た可能性があります。また、教育する立場にある社員がタイプに合わせたコミュニケーションスキルを身に付けていることで円滑なコミュニケーションと良好な人間関係を築くことができるようになります。
めいっぱい気を遣いながら間違った対応を行い社内環境悪化や、離職を増やすのではなく、スキルを身に付けた良好な人間関係は風通しが良く、生産性が向上できる1つの武器となります。
ハラスメントは受取手との信頼関係と円滑なコミュニケーションによって防ぐことができます。
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