歯の茶しぶ 〜原因と予防  横浜市 伊東歯科医院 院長コラム 第10回

2017.8.2
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磨いても磨いてもすぐに付着してしまう歯の茶しぶ。子供・大人に限らず、茶しぶに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回はこの茶しぶがなぜ付くのか、そして予防のために出来るトレーニングをご紹介します。

「茶しぶが付きやすい」と聞くと、鼻に問題がないかをまず確認します。なぜなら、茶しぶが付きやすいのは口呼吸をしている可能性が高いからです。
口呼吸をしていると、当然歯が乾きやすくなります。乾いた歯には汚れが付着しやすく、それらが茶しぶとして沈着します。

ではなぜ口呼吸になってしまうのかというと、鼻の問題以外として子供の場合は特に、低位舌(ていいぜつ)といって、普段から舌先の位置が低い状態(※1参照)になっているために、自分では鼻呼吸のつもりでも、口が少し開いた状態になっている子が多く見られます。
これは、舌打ちのような舌を上顎で鳴らす練習したり、また舌を上顎に押し付けるような訓練をする事で舌の筋肉を鍛え、普段の呼吸を鼻呼吸に変えることが出来ます。これはもちろん歯科医院で指導もしています。

次の段階として歯並びや噛み合わせがおかしくないか等を診ていくことになりますが、茶しぶを落としやすくする歯みがき粉などもあるので、茶しぶでお悩みの方は、まずは一度かかりつけの歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。

※1 普段何もしていない口を閉じた状態にした時(安静時)に、舌先の位置があるべき位置と比べて下がっている状態をいいます。舌先が上あごに軽く接触している状態が普通の位置です。

コラム執筆者

伊東昌俊(伊東歯科医院院長)

神奈川県横浜市神奈川区神奈川本町2-10
Tel:045-453-1128

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