がん経験者に聞く 自分にとって最適な「がん保険」は?どこをポイントにすべき?


そろそろがん保険のことも考えたいけれど、どれを選んだらいいか難しいですよね。保険会社によって保障内容も違いますし、特約もたくさんあります。今回は、乳がん経験者のNさんに実際にがん保険を使ってみた感想、また保険を選ぶ際にどこにポイントをおいたら良かったか、聞いてみました。

まず、治療にはどれくらいかかるのか

どれくらいの医療費がかかるのか、おおよその額を見てみたいと思います。例は乳がんです。

Nさんのようにフルコース治療だった場合、まず(1)入院(2)手術(3)検査等の外来通院(4)抗がん剤点滴(5)分子標的薬点滴(6)放射線照射(7)ホルモン療法(錠剤、注射)(8)ウィッグやケア用品 あたりがかかります。場合によっては、乳房再建費等もかかってきます。

Nさん:やはりお金はかかりますね。限度額適用認定証は使っていても、計算すると昨年乳がんと診断された年は数十万円かかりました。しかも1つの治療の期間が長いんです。抗がん剤は3週間ごと半年、分子標的薬は1年、ホルモン療法は注射2年、錠剤10年です。この一つ一つが、毎回2~5万円かかります。

毎回万単位なんですね。限度額適用認定証を事前に病院の窓口に提示すると、ひと月ごとの医療費の請求が高額医療費制度の自己負担限度額までになります。後から高額医療費の払い戻しの申請する必要がなくなるので、事前に医療費がかかると分かっている人はぜひ利用すべきです。

Nさん:忘れてはいけないのは、ウィッグ代です。スタイル等選ばなければそこそこのお値段で買えるのですが、職場にばれないことを重視したので、高くつきました。

加入していたがん保険と、使ってみた感想など

Nさん:生命保険は入っていました。特約でがんの保障もつけていました。インターネット上で展開している会社です。結婚してから他の保険会社から乗り換えました。あまり保険に詳しいわけではなく、先進医療の保障があったのと、ネット上で簡単に申し込めること、商品の種類も少なく分かりやすかったことで選びました。なので実際に請求することになってから約款を読んだくらいです。

Nさんが入っていたがん保険は、がんと分かった時に支払われる給付金、入院、外来療、先進医療に対応した商品でした。

Nさん:給付金はがんと診断されたらまとまった額を貰えるので助かりました。治療が続く限り、上限はありますが毎年給付されます。これはウィッグなどの医療費以外にも充てることができます。

ただ、いくつか制約もあることが分かりました。

Nさん:入退院の前30日、後90日の外来医療費のみ対象でした。なので私の場合放射線治療は退院後90日以上経っていたので、この分は支払われません。ただ給付金を貰えば赤字にはならないので、そちらでまかなうシステムなのかな、と思いました。治療が続くかぎりもらえますし。また、一か月の支払い上限は10万円です。それを越すと支払われません。

検討の際に注意すべき点

上記のNさんの例のようにどれだけの期間保障されるのか、はチェックすべきですね。またがんと診断されたら給付金がどれくらいの金額、期間給付されるのかは重要そうです。

他にも注意すべき点は、免責事項というものがあって、加入後3か月(または90日)経たないと、保障されません。

また、がんによっても支払われない場合があります。がんには上皮内新生物と悪性新生物の2種類あります。悪性新生物がいわゆる皆さんが「がん」とイメージされるものです。上皮新生物はがん細胞が表層部分にとどまった状態で、ほぼ完治できるもので、転移等もほとんどないと言われています。乳がんでいえばステージ0にあたります。この上皮新生物は保障の対象外になる場合が多いです。再発、転移した場合も対象になるのかも重要です。

まとめると、

  • 一時金は給付されるのか。またその額と、期間
  • 免責事項はどれくらいか
  • 上皮内新生物は保障対象になるのか
  • 再発、転移した場合は保障対象になるのか
  • 毎月の支払はどのくらいか

このような感じです。自分に合った保険会社を見つけてみてください。一括で資料が請求できたり、相談に乗ってくれる専門の窓口もありますので、利用するといいかもしれません。

:Masami_H

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