「履歴書に書きたいくらい」!?――子育てママの社会復帰のリハビリにもなるあの活動


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親子、夫婦、両親との関係、ママ友、子どもの人間関係など…
様々な関係があり、それも、時間の流れによって変化することもありますよね。

今回からはそんな「人間関係」をテーマに開催したママ座談会の様子を、5回にわたりお送りします。

プロフィール

今回は主に小学生のお子さんがいる方々に集まっていただきました。

ユキさん(写真右)
元添乗員で結婚を機に退職、現在PTA役員。結婚後ヘルパーの資格を取り、介護職に従事したことも。
お子さん:小学生の男の子、女の子の兄妹。

セッキーさん(写真右から3人目)
元理系研究員。8年ほど前までは台湾に住んでいた。
お子さん:中学生と小学生の姉妹。

トモカさん(写真左)
前職は事務、結婚後退職。10年ほど専業主婦を続け、現在は陶器を扱う仕事のアルバイトを始めた。元PTA役員。
お子さん:小学生の姉妹。

ジュンコさん(写真左から2人目)
結婚後仕事をやめ、専業主婦を経験、その後大口のサロン“オアシスデラーナ”で働き始めた。仕事をしながら、PTA役員も。
お子さん:中学生の男の子、小学生の女の子の兄妹。

司会:小野寺 知恵さん(写真右から2人目)
プライベートサロン“Oasis de rana(オアシスデラーナ)”のオーナー。
子育てをしながらサロン経営をはじめ交流会、イベントなどの企画・進行、講演など多岐にわたり活躍中。

今一番ホットな人間関係――PTA役員

小野寺さん:人間関係といってもいろいろありますが、そういう中で感じていること、気になることはありますか?

ジュンコさん:人間関係っていうと、PTAのことが真っ先に思い浮かびますね。今副会長を務めていますが、これまでのような友達関係ではなく、PTA役員という同じ目標で集まっている人たちと触れ合う機会ができて、考え方とか世界が変わってきました。

全員が同じ学校の、同じ“親”という関係でも、役員として一つのことを進めていく以上、当然仲のいい友達とは違った関係を構築していく必要があるようです。

ユキさん:私の所属する役員会は、全員知らない者同士で集まったメンバーだったので、まず最初に下の名前で呼び合おうって決めたんですよ。皆さんがどんな人で、どんなことが得意なのかわからないから、そうすることで、できるだけ距離を縮めようとしたんです。

小野寺さん:お互いの得意なことを知っておくのは重要ですよね。書類を作るのでしたらパソコンができる人の方が効率いい、とかね。

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PTA役員の隠れたメリット――社会復帰のリハビリに!?

ユキさん:でも、知らない者同士だったから程よい距離感が保てたのかもしれません。ママ友として付き合う場合と、ある意味役員という仕事でお付き合いをする間柄では距離感が全然違うので、かえってあまり知らない方がいいのかなと思いました。

小野寺さん:PTA役員としてのお付き合いは職場の感覚みたいな感じでしょうか。

ジュンコさん:だから、PTA役員の経験は履歴書に書きたいくらいですよね。

一同:本当に! 本当にそうだよね!

ジュンコさん相当なキャリアになるんですよ! PTAの仕事をやると。いろいろな方への対応の仕方とか、外部の方とお話をしたりとか、書類を作成したりとか。

小野寺さん:確かに! 頭が活性化するし、能力がつきますね。

ユキさん:どんな理由であれ、役員を引き受けてくださる方は必ず前向きに何かをやってみようっていう気持ちがあると思います。だから本当にジュンコさんの言う通り、PTA役員の経験を履歴書に書ければ、何かお仕事をしようとしたときに積極的に取り組む姿勢が見せられるんじゃないでしょうか。

PTA役員や保護者の委員は、近年は立候補者が出ないのが常なのだとか。
誰もやらないなら…と引き受ける方は、フルタイムで仕事をされているママさんが多いと言います。
しかし一方で、役員をやっていた方がひと段落してから仕事を始めることもよくあり、役員をやることは実際に社会に出て働くリハビリになるというメリットもあるようです。
また、役員を引き受けると教育費の一部が支給される学校も増えてきています。
これが履歴書に書けるようになれば、PTA役員に立候補する人も増えそうですね。

もはや女性だけの役割じゃない!――PTA役員を引き受けやすい環境とは

トモカさん:本当に忙しい人は仕事をしながらPTAもやっています。女性にとってはすごく忙しい世の中にもなっているように思います。

ジュンコさん:そうですね。特にその学校の生徒数が少ないと保護者一人一人に対する負担も大きくなります。

セッキーさん:必ず何かの役割に一人一回以上なったりとかね。

小野寺さん:小学校生活が一人のお子さんにつき6年間、親にとっては、二人だったらトータルで8年間とか10年間もあるわけですよね。その中で、何年やればいいの? っていうくらいボランティアをやる現実がありますね。

毎年同じような顔ぶれでできるやりやすさはありますが、先のことを考えれば、新しい人にやってもらうことで、世代交代という活性化にもつながります。

また、PTAは女性の役割、という固定観念もあるようですが、最近では男性の候補者も徐々にではありますが増えてきています。中にはフルタイムで働く男性の方が、“自分のように仕事をしている男性でも役員ができる証明になれば”と立候補した事例もあるそうです。

仕事をやりながら役員をやるのが当たり前の時代。仕事をしている人でもやりやすいように制度や個々人の意識を変えていく必要があるのかもしれません。

では、ママ友との関係は…?

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:Blanchechou編集部

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