ゲシュタルトの祈り 私は私であり あなたはあなたである Vol.3 〜 岡田法悦

ブランシュシュの大きなテーマは、女性の「転機」。
結婚や出産、キャリアチェンジなど、今を生きる女性たちには、さまざまな転機が訪れます。
自然に自由にわがままに自分の人生を選び、生きるための知恵やヒント、そして気づきが得られるような情報をお届けいたします。
ゲシュタルトセラピーのファシリテーターであり、ゲシュタルト・インスティテュート株式会社代表取締役の岡田法悦さんにお話をお聞きする3回目。

岡田さんが心理学を学ばれる意外なきっかけや、人間関係の落とし穴などをお聞きしました。

恋愛中の方、夫婦間の悩みをお持ちの方、必見です!

※ゲシュタルトセラピー:ゲシュタルト心理学、精神分析、実存主義・現象学などをベースに、1950年代のアメリカでパールズ夫妻、P.グッドマンらによって開発された心理療法です(ゲシュタルト・インスティテュートのwebサイトより)。
※ファシリテーター:カウンセリング場面における「カウンセラー」に当たる人を、ゲシュタルトセラピーでは「セラピスト」あるいは「ファシリテーター」と呼びます(実践”受容的な”ゲシュタルト・セラピー 岡田法悦著より)。

催眠術が始まり?

ブランシュシュ:岡田さんが心理学に興味を持ち始めたのはいつくらいですか?

岡田さん:中学生のころですかね。
テレビで催眠術をやっていたんですが、それを見て、面白いなと思ったんです。
それで催眠術の本を買って、一生懸命勉強しました。そして友達に催眠術をやってみたら、なんとかかっちゃったんですよ。
それが面白くてね。それから少しの間、催眠術にハマっていました。もちろん、その後は止めましたけどね。人の心というものに興味を持ち始めたのは、そのあたりからです。

ブランシュシュ:人間って何だろう?そんな風に思われたんですか?

岡田さん:そのころはそこまでの考えや想いはありませんでしたけどね。でも高校生になってからは、心理関係の本は結構いろいろと読みました。

ブランシュシュ:確か、大学は心理学専攻ではなかったでしたね?

岡田さん:ええ。管理理工学部です。

ブランシュシュ:心理学を専攻しようとは思わなかったのですか?

岡田さん:父親に勧められて、管理工学部にいっちゃいました。
高校の時に、文系と理工系のクラスに分かれるんですが、父親にこれからはコンピューターの時代だみたいなことを言われたのもあって、それで理系クラスに行っちゃったんです。
でも本当はね、数学すごい苦手なんですよ。それと管理工学っていうのは確率統計ばかりなんですよね。全然面白くない。勉強も真面目にしなかったので、成績はめちゃくちゃ悪かったです(笑)。

お気に入りはヘルマンヘッセの「シッダールタ」

ブランシュシュ:確率と統計ですか? 心理学とは真逆なような気がしますが?

岡田さん:大学の勉強は好きじゃなかったですからね。本ばかり読んでいました。理系というよりは、文学青年でしたね。そのころは西洋物を手当たり次第読んでいました。

ブランシュシュ:どういったジャンルがお好みでしたか?

岡田さん:高校生のころはヘルマンヘッセに惹かれて、そのヘッセが書いた「シッダールタ」という釈迦をモデルにした小説を、何十回も読みました。

ブランシュシュ:その本のどういうところに惹かれたんですか?

岡田さん:釈迦という王子様だった人が修行の旅に出るのですが、修行している割には、偉くならないんです。
途中で商人になったり、沢山お金を儲けたりするんだけど、最後には渡し船の船頭さんになるんですよ。そしてそこで悟りを開くという話なんです。
その話がやけに好きでね、何十回も読みました。
洋物の本は、訳す人によってニュアンスが違うんですよ。だからそれぞれ違った人が訳した「シッダールタ」を読みました。

ブランシュシュ:そういえば、岡田さんも放浪していた時代がありましたね?

岡田さん:ありましたね(笑)。

ブランシュシュ:お釈迦様の生き方が影響ありましたか?

岡田さん:それはあるでしょうね。きっとね。
でもそれ以上の理由は、大学を卒業して就職するの嫌だっだんですよ(笑)。
当時は終身雇用の時代でした。就職すると一生決まったレールの上に乗っかっていくのかと自分の姿を想像したら、嫌になったんです。
それもあってイギリスに行きました。
それともうひとつ、大学3年生が終わった時点で単位が足りなかったんですよ。それも大きかったですね。

ブランシュシュ:イギリスには何をしに行ったのですか?

岡田さん:一応の名目は英語を学びにです。
その時代は楽しかったです。青春でしたね。だから日本に戻ってくるのが嫌でした。
英語も学べましたし、あの時代が私の一番の核を作ったのかもしれません。

カップルセラピー 縛られない関係って?

ブランシュシュ:今後はどういった活動に力を注がれるのでしょうか?

岡田さん:ゲシュタルトのファシリテーターを育成することや、悩みに関わるのも大切だと思うのですが、ゲシュタルトは健康な人にもとっても役に立つんですよ。
それが今やっているカップルセラピーや、コーチングです。
カップルの問題で悩む人はたくさんいます。実はそういう人たちが相談にいく場所って案外ないんです。
カップル間の問題でカウンセラーの所に行くと、1人の人間の心の問題として扱われて「関係」という視点からはみてもらえません。だから「関係」という視点から、問題にゲシュタルト的なアプローチをしていきたいと思っているんです。あらゆる人間関係で悩む人は多いですね。そういった意味でも今後は企業などにも多くゲシュタルトを取り入れてもらいたいです。

ブランシュシュ:カップルという言葉を聞くとどうしても恋愛や夫婦関係を連想しますが、企業内の人間関係についても応用できるのですね。

岡田さん:そうなんですよ。
それと、カップルセラピーの観点から恋愛をみてみると、実は勘違いの恋愛ってすごく多いんです。これが愛情だと思っていたら、実はそれは怨念だったり。
カップルセラピー的な言い方をすると、お互いにワナにかけあっているということなんですね。それを恋愛だと勘違いしている。最初はいいんだけど、段々とその関係がきつくなっていくのは、お互いを縛りあってしまうからなんです。

縛られない関係というか、縛り合わない関係で、楽に自然に生きられる。ゲシュタルトに出会った人が、来てくれた人がそういう風になっていったらいいなって思います。

もちろんそれを、こちらから押し付けはしません。
来てくれた人がそうなってくれたらいいなって思います。



この記事を書いた人
ブランシュシュスタッフ

岡田法悦

1986年の故ポーラ・バトム博士との出会い以来、一貫してゲシュタルト・セラピーの日本における普及活動に取り組む。1990年にはバトム博士と共にGNPR(環太平洋ゲシュタルトネットワーク・現GNJ)を設立し事務局をつとめる。
現在、個人/グループカウンセリングおよび定期的なゲシュタルト・セラピスト養成ワークショップなどを開催している。

  • 1972年中央大学理工学部中退
  • 1987年ゲシュタルト・インスティテュート株式会社設立
  • 日本ゲシュタルト療法学会副理事長(2011/1~2016/3)
  • 日本ゲシュタルト療法学会スーパーバイザー
  • GA(ゲシュタルト・アソシエイツ)顧問ファシリテーター
  • (社)日本産業カウンセラー協会認定シニア産業カウンセラー(第C1000010号)
  • 2級キャリア・コンサルティング技能士(国家資格・第08S1740883号)
  • 著書:「実践〝受容的な〟ゲシュタルト・セラピー」(ナカニシヤ出版)
  • 訳書:「LIVE NOW・今を生きる」(ポーラ・バトム著、チーム医療)
  • ビデオ:「『今、ここでの気づき』ゲシュタルト・アプローチ」(共編、チーム医療)
  • ビデオ:「ゲシュタルト療法の理論と夢のワーク」 (チーム医療)
    (ゲシュタルト・インスティテュート(株)ホームページより)

 

Web:ゲシュタルト・インスティテュート株式会社

Page Top