チャルの日本文化体験 第4弾 藍染体験


/

 

チャルさんの日本文化体験、今回は川崎市伝統工芸館の藍染体験に参加しました。

川崎市立日本民家園に併設されている伝統工芸館は、伝統的な本藍染め体験ができます。川崎市の紺屋の技術を継承、8基の藍がめを管理し、藍染体験のほか、ミニ展示、2日間かけて染色技法を学ぶ「型染め講座」を開催しています。

indigo-1_new

今回のチャルさんは90分コースのハンカチ染め体験です。

夏休みの宿題で、3人の小学生がお母さんと参加していましたので、そこに加えてもらいました。

まず、受付で購入した真っ白なハンカチをテーブルに広げます。

indigo2

テーブルにはなぜか、ビー玉、洗濯ばさみ、フィルムケース、輪ゴム、棒などが置かれています。

indigo_2

「絞り染めは針と糸でデザインしますが、今回は時間が限られているので、簡単な方法をとります」と先生。

indigo3

模様をつけたい箇所に、ビー玉、洗濯ばさみ、棒を輪ゴムで止めます。

チャルさんは凝り性なのか、時間をかけてハンカチを洗濯ばさみではさんだり、フィルムケースを使ってビー玉を押し込んだりしています。チャルさんの頭の中ではデザインができているようです。

indigo4

indigo5

そして、藍ガメにハンカチを浸していきます。

カメは約90センチの深さがあり、底に染料が沈殿しています。表面と底の濃度が違うので、色むらを防ぐため、ざるを使います。

indigo7

indigo6

静かに浸していかないと、空気が入り、酸化するので気をつけなければいけません。

5分程度でざるを引き上げ、屋外でハンカチを広げます。折り重なっているところがないように、丁寧に広げ、空気にさらします。

indigo8

すると酸化して、緑色が藍色に変化してゆきます。

二度目の染色は、色に変化をつけたいところだけ洗濯ばさみやビー玉をはずしてカメに浸し、数分で引き上げます。

再度ハンカチを広げ、空気に触れさせ、水洗いしてから、輪ゴムやビー玉など、すべてはずし、テーブルに広げます。

これがチャルさんの作品。綺麗ですね。

indigo9

丸い朝顔模様はビー玉、丸は先が丸い洗濯ばさみ、棒を輪ゴムでとめた模様はわかりますね。

初めてとは思えないほどの、美しいデザインです。先生も褒めてくれました。

indigo-2

藍染ハンカチは頂いたビニール袋に入れてお持ち帰りです。

チャルさんは藍染体験について次のように語っています。

「藍染めは伝統的な技術です。その本質を失うことなく、この時代に古い伝統が生き続けて、次の世代に受け継がれている方法を確認することができました。

天然の青色は、植物から調製されます。乾燥した葉が固化したバージョンは、多くの年を経ても保存することができます。

美しいデザインパターンは無限です。その楽しさは、大人だけでなく子供と共有できるイベントですね。

私は自分のハンカチにマウントフジのデザイン、花のパターンを作成しようとしました。結果は完璧ではないかもしれませんが、私だけのユニークなデザインの藍染ハンカチをつくることを通し、伝統的な芸術を学ぶことができました」

藍染めは色あせがしにくく、虫の嫌いな成分を含んでいるので防虫効果があります。消臭・保温効果、紫外線防止効果、また藍に含まれる成分、トリプタンスリンはアトピー性皮膚炎に対する治療効果があることが確認されています。

indigo10

藍に葉や種は古来より解熱、解毒剤として使われ、近年では健康食品として脚光を浴びています。これからの研究成果を期待したいですね。

川崎市伝統工芸館は、向ヶ丘遊園駅北口から専修大学前行きバスで終点下車、徒歩5分、生田緑地内にあります。藍染体験は定員に空きがあれば予約なしでも可ですが、5名以上の場合は予約が必要です。

ハンカチ620円、バンダナ820円。持込みの場合は布地1g16円かかります。目安としてはTシャツ(120g)1920円程度。

藍染体験を楽しんだ後は、ご家族で生田緑地を散策されてはいかがでしょうか。日本民家園、岡本太郎美術館、藤子・F・不二雄ミュージアム、ばら苑、プラネタリウムのある宙(そら)と緑の科学館などの施設があります。

:伊藤 孝

Information

伝統工芸館

神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-1

開場時間 : 9時30分~17時
藍染体験受付時間 : 9時30分~11時、13時~14時30分、土・日・祝日:10時~、13時~14時30分の3回
休館 : 月曜(祝日の場合は翌日)

予約・問合せは電話 : 044-900-110

Web : http://www.nihonminkaen.jp/

Page Top