《比較》をやめて、もっと自由に! 子育てカウンセラー 永瀬春美のコラム 第4回

2016.12.21
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子育てがつらいお母さんのお話を伺っていると「他の母親は家事も育児も私よりずっとちゃんとやっている。もっとできるはずなのに、できない自分がイヤになる。どうしてもっとがんばれないのか・・・」といった声をよく耳にします。

子どもの頃によく他の子と《比較》されて育った方かもしれませんし、いつも誰かと張り合っていなければならなかった方かもしれません。
やってもやっても認めてもらえず、「もっと」を求められていた方も多いと思います。

親は、「認めたらそれでよいと思ってしまう。向上心を持たせなければ」と思いがちですが、実は逆。認められればもっとやる気が出るし自信もつくのに、いつも「もっと」を求められていると「今の自分」はどんなに努力しても、いつまでたっても認められず、自信が持てなくなってしまいます。

自分を他の親と比較してダメ出ししたり、子どもを他の子と比較してダメ出ししたりしがちな方は、ぜひその思考のクセに気づいてください。クセは、気づけば変えられます。

いつものクセで《比較》の言葉が頭の中に響いてきたら、他の親や他の子と比べるのはやめて、「以前の私」「以前のこの子」と比べる方向へスイッチを切り替えてみましょう。
必ず成長したことがあるはずです。それを見つけて、「成長したね」「よくがんばったよ」と、今あるがままの自分や子どもを認める言葉を言ってください。

他と比較して自分をおとしめるクセを手ばなしたら、きっと路地裏を悠然と歩くネコのように自由な心を取り戻せると思います。

年の瀬に心の中も大掃除。
いらないものを整理して、よい新年を!!

コラム執筆者

永瀬春美

大学教員(家族看護学)、専門学校専任講師(小児保健・育児相談など)、同校スクールカウンセラー、保育園看護師などを経て現在NPO法人 子育てひろば ほわほわ 顧問。同法人が運営する子育てひろば内でご相談を受けるほか、個別の面接相談「子育て相談室いっぽ、いっぽ」を主宰。
保護者向けの各種講座、支援者の研修や養成講習などの講師を務める。

Web : http://kosodate-soudan.net

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