心配事の多いお母さまが増えています。あれが心配、それも心配、このままでは子どもの将来がとっても心配。
そんな心配ばかりしているお母さまの方がボクとしてはよほど心配になります。
心配事の多いお母さまがカウンセリングに来られたとき、ボクはよく質問をします。
「その心配事をほうっておいたら、お子さんはどうなってしまうのですか?」と。
たいていのお母さまは少し考えた後で、
「このままではロクな学校に入れない」「お友達と仲良くできない」「ちゃんとした仕事に就けない」「まともな大人になれない」などと回答を出してくれます。
しかしボクが「本当にそうなりますか?」「そうなることが必要ですか?」「そうなりたいと本人が望んでいるのですか?」などと意地悪に突っ込んでみると、「いや、ちょっと心配しすぎでしたね」などと笑顔がこぼれたりします。
子どもの将来を心配しているようで、実は「周りに取り残されること」や「子育て本に書いてある通りにならないこと」、あるいは「自分の理想とは違っていること」「思ったようにならないこと」など、心配の中身が「子ども」ではなく「自分自身」に置かれていることは多いです。
逆に言えば、余計な事を考えず、素直に素直に、ただただ素直に、子どもと向き合ってみると、そこまで心配ばかりしなくても大丈夫だろうという気持ちになれたりします。「笑顔を見ていたらどうでもよくなった」とか、そのような感覚。
いずれ、本当に心配をして、しっかりと守ってあげたい、味方になってあげたい、そういった場面は必ずやってきます。そのときのために、小さな心配は温存しておいていいかもしれませんね。