あなたの光は誰ですか。映画『光をくれた人』は感動必至

© 2016 Storyteller Distribution Co., LLC

光をくれた人

(配給:ファントム・フィルム 米=豪=ニュージーランド)
5月26日(金) TOHOシネマズシャンテほか全国公開
監督・脚色 デレク・シアンフランス 原作「海を照らす光」M・L・ステッドマン
主演:マイケル・ファスベンダー アリシア・ヴィキャンデル レイチェル・ワイズ

人は生きてゆく過程で迷いを生ずることがある。そのようなときに道筋に光をくれる人がいる。親や友人、伴侶の援助や助言である。光を与えられるのは、自分もこれまで誰かに光を与えていたからではないか。

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1918年オーストラリア、ヤヌス島の灯台守トム(マイケル・ファスベンダー)は、町でイザベル(アリシア・ヴィキャンデル)と出会い、恋に落ち、結婚する。しかし孤島で暮らす二人には過酷な運命が待っていた。2度にわたる流産。失意のイザベル。ある日、漂流の果て、流れ着いたボートを発見、ボートには既に死亡していた男と、大事に抱かれていた赤ん坊がいた。夫婦は赤ん坊を助け、ルーシーと名付け、我が子として大事に育てる。それから2年、ルーシーは元気な女の子に成長する。
しかしトムは町で、2年前に失踪した父親と赤ん坊を探している母親がいることを知る。夫は女の子を返そうとするが妻は不承知、実の母親ハナ(レイチェル・ワイズ)の悲しみを見てしまったトムは、「子供は元気だ」と記したメモをハナの自宅ポストに投函する。それが原因で、ルーシーは実の母親のもとに返され、トムは「妻は反対したが、私が決めた」と罪を被る。だがイザベルは夫を許せない。警察の取り調べで、ボートに乗っていた赤ん坊の父親は既に死んでいたとの証言を拒むことで夫に復讐する。女の子は新しい家庭になじまない。女の子は失踪し、夫は刑務所に送られようとしていた。イザベルのとった行動は…。

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灯台守の夫は人として正しい航路を示す。しかし二度の流産で子供に恵まれない妻は、これまで慎ましく夫に従っていたのに、激しい感情をぶつけるようになり、夫の照らす灯りが見えない。調律の狂ったピアノがイザベルの心理として効果的に使われている。風の音、激しい波。夫婦の多難な前途を象徴している。

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イザベルに光をくれたのは、夫であり、幼いルーシーだ。ではトムに光を与えるのは誰か。人生の光は、自分が照らしたり、誰かに照らされたりして、迷わないように生きて行ける。そう語っているのが本作だ。
ヤヌス島の環境が夫婦の内面を象徴する。海、風、雲…。そしてアレクサンドル・デスプラの音楽はいつものように抑え気味ながら素晴らしい曲を提供している。

オフィシャル・サイト
http://hikariwokuretahito.com/

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